みなさんこんにちは!
管理人のナリアです。
今回ご紹介するのは、2025年8月に公開予定の映画――
『雪風 YUKIKAZE』。
この作品は、太平洋戦争期に実際に活躍した駆逐艦「雪風(ゆきかぜ)」を題材に、当時を生きた人々の姿と、それぞれの運命を描く戦争ドラマです。
主演は竹野内豊さん。
彼が演じるのは、雪風の艦長・寺澤一利(てらさわ かずとし)。
そしてふと疑問に思ったのが、この“寺澤一利艦長”という人物は実在したのか?ということです。
「史実に基づいたキャラクターでモデルは存在するのか」
「それとも創作として描かれているのか?」
歴史をもとにしつつも、フィクションとして描かれることの多い戦争映画。
この記事では、実在した駆逐艦「雪風」とその歴代艦長たちをたどりながら、竹野内豊さんが演じる寺澤一利のモデルは誰なのか?
について考察していきます。
戦史のリアルと、映画のフィクションが交差する――
そんな考察の旅に出てみませんか?

80年前。
私たちが見ているあの海の向こうで、戦争が行われていた――
その記憶をいま語れる人は少なくなったけれど、
海はその歴史を、静かに覚えているのかもしれません。
そして世界には、今も日常のすぐ隣に戦火がある場所が存在しています。
だからこそ、過去をただの過去にせず、
あの時代の“選択”や“行動”を見つめ直すことが、私たちにできる大切な姿勢なのかもしれません。
それではみなさん一緒に確認していきましょう!
映画『雪風』で竹野内豊が演じる艦長・寺澤一利とは?
映画『雪風 YUKIKAZE』で竹野内豊さんが演じるのは、駆逐艦「雪風」の艦長・寺澤一利です。
公式情報では、彼は乗員たちとともに極限の状況を生き抜いた指揮官として描かれています。
劇中では、命の重みや、国家を背負う指揮官としての葛藤も表現されるようで、
竹野内豊さんは舞台挨拶で、
「どんなに考えても答えが出なかった」
と役作りの難しさを語っていました。
なお、「寺澤一利」という名前は実在の記録には見られないため、フィクションキャラである可能性が高いと考えられます。
ポイントまとめ
- 寺澤一利は雪風の艦長として登場
- 実在の人物ではなく、映画オリジナルの可能性が高い
- モデルとなった人物がいるかは後述で考察
『雪風 YUKIKAZE』完成披露上映会
✨竹野内豊、雪風の艦長役「最後まで答えを見出せずに撮影に突入して」
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— CINEMA Life! シネマライフ (@cinemalife_web) July 9, 2025

歴史を題材にした作品に登場する人物が、実在なのか創作なのか――。
その曖昧さにこそ、物語としての深みがあるのかもしれません。
竹野内豊さんが演じる寺澤一利という艦長も、観る人の記憶に“生きた人”として残っていくのではないでしょうか。
駆逐艦「雪風(ゆきかぜ)」とは?戦争を生き抜いた“奇跡の艦”
雪風は日本海軍の陽炎型駆逐艦の一隻で、1939年に就役。
太平洋戦争を通して数々の戦闘に参加しながらも、奇跡的に生き延びたことで知られています。
終戦後は中華民国(現在の台湾)に引き渡され、「丹陽(たんよう)」と名を変え、さらに10年以上活躍したという逸話も残っています。
ポイントまとめ
- 雪風は実在の駆逐艦で、戦闘参加歴が豊富
- 損傷を受けず終戦を迎えた”奇跡の駆逐艦”
- 終戦後は台湾海軍でも活躍

どれだけ激しい戦場をくぐり抜けても沈まなかった――
そんな駆逐艦が本当に存在していたことに、私は驚きました。
「奇跡」という言葉の裏には、乗組員たちの冷静な判断と、積み重ねられた努力、そして祈るような瞬間の数々があったのだと思います。
駆逐艦「雪風」の歴代艦長一覧
【初代艦長】田口正一(中佐)
1939年12月5日 ~ 1940年11月15日
雪風の初代艦長。就役初期を指揮。
【2代目艦長】脇田喜一郎(中佐)
1940年11月15日 ~ 1941年7月25日
戦前から戦中初期にかけて勤務。
【3代目艦長】飛田健二郎(中佐)
1941年7月25日 ~ 1942年6月23日
日米開戦後、初の艦長。
【4代目艦長】菅間良吉(中佐)
1942年6月23日 ~ 1943年12月10日
ミッドウェー海戦以後の時期を担当。
【5代目艦長】寺内正道(少佐→中佐)
1943年12月10日 ~ 1945年5月10日
戦中後期を長く務め、映画のモデル候補とも噂される存在。
【6代目艦長】古要桂次(中佐)
1945年5月10日 ~ 1945年11月20日
終戦の瞬間を指揮下で迎えた艦長。
【7代目艦長】橋本以行(中佐)
1945年11月20日 ~ 1945年11月27日
短期間の任命。臨時的なポスト。
【8代目艦長】佐藤精七(少佐ほか)
1945年11月27日 ~ 1946年10月26日
戦後は復員事務官として乗艦し、引き揚げ任務に従事。
【9代目艦長】高田敏夫(復員事務官)
1946年10月26日 ~ 1947年1月25日
この後しばらく艦長不在の時期に入る。
【臨時艦長】東日出夫(復員事務官)
1947年6月1日 ~ 1947年9月5日
花月艦長と兼任。臨時的に雪風を指揮。

一人ひとりの艦長の名と、その在任期間にこめられた時間。
たとえ短い任期でも、彼らはきっと悩み、決断を繰り返しながら艦と乗員を導いていたはずです。
名前の数だけ、それぞれの雪風があったことを、想像してしまいました。
澤一利のモデルは寺内正道?共通点と考察
寺内正道中佐は1942年から終戦近くまで「雪風」の艦長を務め、激戦地への出撃を重ねながらも艦を守り抜いた人物。
その冷静な判断力と部下を思いやる姿勢から、乗組員の信頼も厚かったとされています。
竹野内豊さん演じる“責任を背負い苦悩する艦長像”と、寺内中佐の実像には重なる部分も見られます。
そのため名前は異なりますが、役作りや脚本上の参考モデルとして寺内正道さんが寺澤一利のモデルになった人物ではないかと言われています。
ポイントまとめ
- 寺内中佐は雪風艦長として長く在任
- 苦境の中での冷静な指揮と人望が特徴
- 寺澤一利のキャラクターに近い印象あり

寺内正道中佐の経歴や人となりを知ると、映画で描かれる艦長像と不思議なくらい重なる部分が見えてきます。
モデルとして明言されていなくても、彼の“静かなる覚悟”は、作品の中にしっかりと息づいているように感じました。
映画『雪風』ではなぜ架空の艦長名を使ったのか?
戦争映画では、実在の人物名を避けてフィクションの名前を用いることも多くあります。
これは、ドラマ性の演出や現代との接続性を持たせるための工夫とも言われています。
また、実名を使うと史実との乖離が生まれた際に批判されやすくなるため、自由度を高めるための配慮とも取れます。
ポイントまとめ
- 架空名は演出や配慮のため使われることが多い
- 実名に縛られずに感情やメッセージを届けやすくなる
- 映画『雪風』も同様の手法を取っている可能性が高い

フィクションという形をとることで、より多くの人の感情に寄り添える―― そんな演出上の意図があるのかもしれません。 歴史を映しながらも、それに縛られすぎない。 その絶妙な距離感こそが、今の時代に響く作品を生み出す鍵なのだと思います。
まとめ|映画『雪風』と艦長・寺澤一利、その歴史的背景とモデルは誰?
今回の記事では、映画『雪風 YUKIKAZE』で竹野内豊さんが演じる艦長・寺澤一利について、史実に基づいた視点から考察してきました。
- 駆逐艦「雪風」は実在した日本海軍の艦で、戦争を生き抜いた“奇跡の駆逐艦”と呼ばれている
- 寺澤一利という人物は、実在の記録には見られず、映画オリジナルのキャラクターと見られる
- ただし、歴代艦長のなかでも寺内正道中佐の存在が際立っており、モデルとされた可能性が高い
- 架空名を用いることで、事実とフィクションのあいだを自由に描き、より深い物語を紡ぐ演出手法もある

映画はあくまでフィクションですが、そこには確かに「歴史を生きた人々の記憶」が重ねられています。
そして、いまを生きる私たちがその記憶に触れることで、過去が静かに息を吹き返すのかもしれません。
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